「チェリーボーイズ」


概要

場所:シアターブラッツ
日時:2004.12.02〜12
料金:予約2800円、当日3000円

観劇日:2004.12.03
観劇日:2004.12.09

CASTとSTAFF

企画

新宿芸能プロデュース第6回
作・演出:羽原大介

CAST

以下の「役名」はチラシには載っていません。
舞台から聞こえてくたセリフから類推しました。

役名:役者名
所轄配属1ヶ月新人キャリア刑事マツイヒデキ:倉貫 匡弘
所轄のベテラン20年モノの巡査長刑事ありたありぞう:及川 以造ファンサイト
所轄のベテラン20年モノの巡査長刑事ありたありぞう(4.5日のみ):武田 滋裕
暴力団の白旗組若頭:北島 義明
15年ぶりに帰ってきた白旗組組員ケイスケ:大久保 圭介
白旗組組員しんじ:松林 慎司
ボッタクラレ(なおぴょん):浜島 直人
白旗組組員よういち:小原 洋一(小原はコハラと読む)
くどうのボディーガード:磯田 学
くどうのボディーガード&氏家組ヒットマン:鄭 光誠(チョン ガンソン)
たんぽぽ:白川 みなみ
所轄の女刑事さおとめ:ちかみれい(千頭 麗)
スナック「チェリー」チーママ:藤田 美歌子
大暴力団のマダムくどう:中川 絵美
ロリ系ホステスしずか:康 実紗(カン シルサ)
チャイナ服ホステス:服部 景子
ギタリストホステス:小島 綾

STAFF

照明:大田安宣
音響:藤本純子
舞台監督:海老澤栄
振付:北島義明
アクション:武田滋裕
宣伝美術:鹿海智子
製作:児玉ひろみ
製作協力:E.G.Q
企画制作:TEAM HABARA 新宿芸能社
協力:R.U.P
(有)渡辺商事
ヴァーサタイルエンターテイメント
ヴェスパプロモーション
オフィスリンクス

STORY

あらすじ

時は地上げ華やかりし1990年ごろ。
舞台は新宿、歌舞伎町、さくら通り。
ボッタクリスナック「チェリー」(今ならキャバクラ?)を中心に繰り広げられる人生脱線物語。

順を追って

観劇日:2004.12.03
観劇日:2004.12.09
大体は9日の様子ですが、3日の記憶も混ざっています。

豹柄のハーフコートにピンクのジャージを着た女(白川みなみ)が、俯き加減でうろついている。
舞台の奥からスーツにスニーカーの男(倉貫 匡弘)が缶コーヒー2本と透明傘にハートマークがちりばめられた傘を持ってやってきた。
女にうまいこと缶コーヒーと傘を巻き上げられてしまった。

待ち合わせていた女(ちかみれい)に怒られる男。
二人は刑事のようだ。
女刑事のパシリをやって女刑事の傘と缶コーヒーを取られてしまったのだ。
2人は重大な取引きの張り込み中であった。
奥のほうではさっきの女とワイシャツ男がどこかに入っている。
これは拡大せずにフェードアウト。
チャイナ服(中川 絵美)の女がボディーガード(磯田 学)をつれてやってきた。
女刑事はとっさにスーツに抱きつき、不倫カップルの演技をする。
チャイナ服がスーツ男にメモを渡した。
「エスパス3号によろしく」
メモには「エスパス3号は花満開」と書かれていた。
張り込みは失敗であった。
2人はラーメンを食いに行くことにした。

2人が署に帰ってきた。
出迎えた上下黒のランニング着のハゲ男(及川 以造)。
くんくんとかいで、ラーメンを食ってきたことまではあてたが
食ってきたラーメン屋は全然ちがっていた。
エエカゲンである。
そこへ服を抱えパンツ一丁で駆け込んできた男(浜島 直人)。
ボッタクラレたことを訴える。
詳しい話をしようとするが、女とハゲは相手にしない。
歌舞伎町では、20万円を取られるなど当たり前だからだ。
でも、新人刑事マツイがとりなして、男は詳しい話を始めた。
場面は転換する。

客引き1が男によってきた。
撃退した。
客引き2がやってきた。
撃退した。
客引き2がさきほどのピンクジャージ女になにやら合図をした。
ピンクジャージ女が男を言葉巧みに誘う。
「カラオケ行こう」
「お店知ってる?」
「うーん、ラブホにもあるよね。」
「バカ」
「冗談、冗談」
「それならいい店に案内するワ」
店に着くなり、女の携帯が鳴り、女は店の外に出た。

眼鏡を掛けたママ(藤田 美歌子)が応対する。
「美少年一名、ごあ〜んな〜い」
「案内してくれたカワイコちゃんは?」
「やめとけ」
言いくるめてしまう。
「女子校生風がいいんですけど。」
奥に引っ込むママ。
「お待たせ〜」
セーラー服(冬服)を着たママがやってきた。
「ふざけるな!」
帰ろうとするボッタクラレ。
「まーまーまー」となだめるママ。
また引っ込んで着替えて出てきて駄目押し。
「フガー!」
ママは舞台のすそに引っ込んで、足を出して誘う。
ボッタクラレが近づくと男の顔がぬっとでた。
繰り返し。
「いいかげんにせえよ」
3人のホステスが入ってきた。
一人はショートロリ系T-シャツ短パン、一人はチャイナ服ギター肩掛け、一人は忘れた。
ボッタクラレはロリ系に興味を示したようだ。
でも話しかけてもメモ紙で返すばかり。
ママ「3名ご氏名でーす」
で、ここで音楽が鳴ってダンス開始。

総員ダンスで出演者紹介。
わきにスケッチブックに書いた出演者の名前が出て、それをボッタクラレがめくる。
及川さんは結婚式写真付き。

ダンス終了。
パッパッパとパンツ一丁裸で踊るボッタクラレ。
誰もいなくなっている。
そこへ、服を持って客引きの男2人とママがやって来た。
ママ「当店の料金システムを説明させていただきます」

「わーん。」

ヨイッショー、「気合だー!」

よういちが元ホストでセゲンをやる話。

マツイが様子を見に来た。
兄弟杯。
と、そこへ敵対組織から銃撃。
どさくさにまぎれてマツイはたんぽぽを抱きしめる。

さおとめ、ありたが現場検証にやってきた。

うちの4番はチャンスに弱くて...。

不平。
名古屋で夫婦に。

たんぽぽ エロサイン

マツイ、恋愛ダメだし。

ケイスケの出迎え。

ケイスケがダメ。

出会い系。
なおぴょん。
銃撃。

なおぴょん、引出される。
電気止められてダンス習ってんじゃねえよ、との楽屋落ちアリ。
「営業は打ってナンボ、ヤクザは殺ってナンボだろうがぁ!」と去ってゆくなおぴょん。

チーママ、ホステス2人を逃がす。

残ったしずかはよういちと一緒に逃げようとする。
しかし、しずかは撃たれてしまう。
よういちはしずかが口を聞けなかった理由を説明した。
よういちはしずかと涙の別れをした。

副本部長白川警部登場。
なんとたんぽぽだった。
髪をビシッと決め、スーツにコート姿で登場。

哀願。

1時間で25000円のご奉仕。
とりぶん1万3千円

3人鉢合わせ。

白川「今日は私のお葬式なの」
マツイ「は?」
白川「高見沢警視正って知ってる?」
マツイ「ああ、憧れの人だよ」
白川「その警視正がお偉いさんの娘さんと結婚するんだって」
「潜入捜査なんてとんでもないっていう正義感に燃えた人だったのに」
白川のモトカレで苦学して警視正になった人と
白川警部が湖(河口湖?)のほとりで会話した回想一人芝居。
高見沢「潜入しても好きでいてくれるか?」
白川「確約は出来ませんが、努力しまぁす!(はあと)」
ラブラブっぷりを一人芝居。
でも、潜入捜査中で会えない状態だった白川警部を裏切る形で
警視正は政略結婚したわけです。
高卒の白川を潜入捜査を名目に厄介払いしたんですな。
正義感に燃えていた人が。

乗り込み。

マツイに教える。

マツイ、くどうにのりこみ。

及川撃たれる。

たんぽぽ×マツイ
しかし、マツイは「ちいさなフィアンセがいるんだぁ〜」と駆けていってしまった。
追いかけるたんぽぽ。
暗転。

全員集合でラインダンス2連発。
にぎやかに打ち出しとなった。

感想など

設定について

上の「あらすじ」に「時は地上げ華やかりし1990年ごろ。」と書いたが
実はそんな断りは舞台上にもパンフにも一切無い。
シアターガイド」誌上の紹介あらすじにもない。
断りは無いが、そんな設定なのでは?と感じたのだ。
いまどき、「スナック」はいくら時代遅れの暴力団幹部でもないだろう。
「キャバクラ」だ。
パンフを読むと、脚本家に「スナック」という言葉に思い入れがあるようだ。プロフィールからも、それを感じた。
というわけで、「今現在だ」という断りも無いので、そう解釈した。
え、なに?そこまで難しいコト言うなって?

違和感

もらったチラシを見て
ウイスキーにウーロン茶を入れて出すのを誤魔化したり、友人にはコッソリ割り引いたり、誤解してメールを送ってくる奴のアフターをドタキャンしたりするキャバクラの裏話満載のコメディかと思ってみたら、殺し場が続く陰惨な人情話でチト裏切られた。
スーパー歌舞伎を見に行ったら「盟三五大切」が出てきた感じだ。
感想もうまく書けなかったのだが
これを読んで、なんとなくスッキリしたというか、思い悩むのはアホらしくなった。

兄妹の話を軸にしたほうが良くは無いか、とか、浜島さんと倉貫さんの狂言回しがバッティングしている気がするから浜島さんの出番を減らすか主役にしたほうが良かったとか、「男たちの挽歌」がキーワードっぽいのだが2丁拳銃乱射横っ飛びが無いとか、いろいろ考えたのだが、これはノリで楽しむレビューなのだろうと思って止めた。

みなみさんについて

どうも、みなみさんは演出家の「変身させ欲」というか「着せ替え欲」を刺激するようだ。
「コミックジャック」「Fire」そして今回の「チェリーボーイズ」。
芝居ではないが、DVDの「blue」もだ。 姿かたちが硬質な感じなので仕方ない。
2日目よりも8日目のほうがマツイの誘惑シーンが様になっていたというかエロくなっていたと思う。
とてもいいことだ。
いつまでも「美少女」ではいられない。
ワイセツな部分を持つ生身の人間というか女を感じられて良かった。

人物造詣がたんぽぽ、官僚警官、官僚警官の内面の弱い女の部分、脱線後の女と4種類もあり、これらを演じ分けられていたとは言いがたい。
というか、無理だ、と思った。
演出家が悪乗りして着せ替えショーをしてしまったようにも思える。

でも、上記の理由で深く追求するのは止める。

羽原氏は「ふたりはプリキュア」のシリーズ脚本家なのだが
このアニメは「ピンキーパンチ大逆転」(1982?放映、柏原よしえ、松本伊代)を思い起こさせる。
だから、チーママの歌う歌は柏原よしえの歌なのだろう。

いろいろ

PM7:10ごろ。
入場、差し入れ。
みなみさんにバンテリンゲルクリームなど
みなさんへユンケル20本など

アンケートを書いて辞した。
出るときにみなみさんに会えるかなー、と期待していたが、いなかった。
逆の方向に出てしまったようだ。
残念。
汗だくの北島さんと藤田さんが出口でご挨拶。
豪勢だ。

追記(2004.12.09)
本日、2回目の観劇。
たまたま予定があいたので当日券で。
差し入れは今回はナシ。
2日目はちょっとすいていたが
今日は座席を急遽増したくらい混んでいた。
新宿芸能BBSで、「今日はスペシャル」とのよし。
2日目とは違ったのは、みなみさんの最後の出番が長くなり
最後のダンスが増量されたこと。
あと死んだはずの人が生き返って次回への伏線が紹介された。
ほかにもセリフが若干変わり、追加された。
出るときにみなみさんにお会いして
「エロさが増して良かったです」
と伝えることが出来、うれしかった。


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